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レイディ・メイディ 19―2
2008.01.10 |Category …レイメイ 19、20話
フェイト「頼むからラストスパートくらい試験だけのことを考えてくれないか。俺は苦手なんだ、こういうの。俺が言い過ぎてクロエにとばっちりがいったというなら謝る。だけど、クロエに当たる君がどうかしているメイディア」
再びゴタゴタが始まって、クレスだけが参加せずにイライラだけを募らせる。
クレス『いい加減にして欲しいのはこっちだよ。ゴールしたら教官たちに文句言ってやる。このメンバーに仕組んだのは絶対陰謀だねっ!!』
クロエ「もういいって。フェイトこそ話をややこしくしないで。今のは無神経だった私が悪かったんだから。ごめんね、メイディア」
メイディア「別に謝罪を要求してるのではないの。だいたい、わかってないのにとりあえず謝っとこうっていうのがそもそも気に食わないわ」
ダレス「おい、姫さん。アンタ、マジで捨ててくぞ!!?」
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メイディア「ごずいに!! 貴方たちは貴方たちでゴール目指して。ワタクシもワタクシでゴール目差します。6人いないといけないというなら、ゴール前で落ち合うようにしましょう。そうだわ。それがいい。名案でしょう」
セルゲイ「それは危険だ、よくない」
メイディア「ワタクシ、一人でしたらちゃんとやっていけますもの。皆さんの手を患わせずに!!」
クロエ「待って、メイディア、待って。落ち着いて ちゃんとお互いの言い分を聞いて話し合いしようよ。ケンカ別れみたいの嫌だよ!!」
腕をつかんで引き留める。
メイディア「お放しなさいなっ!!」
突き飛ばして腕をふりほとく。
その瞬間だった。
クロエ「あっ……ぐっ!!?」
矢が、彼女を貫いたのは。
メイディア「……………………って……え……?」
クロエ「アレ……? 何……? ……痛い…………あ……、ああ……」
めまいと吐き気に襲われて突き飛ばされるままに倒れ込んだ。
メイディア「ク……」
クレス・セルゲイ・ダレス「クロエ!!!!」
フェイト「そこかっ!!」
矢の飛んで来た方向へ剣を抜き放って走りだす。
メイディア「………………」 にわかに青ざめる。
フェイト「貴様らっ!! 学徒じゃないなっ!!? 何者だっ!!」
男たち「!! バレた!! 引くぞ」
「あんなガキならやっちまえばいい!!」
「バカヤロウ!! ガキ共の相手している間に正騎士が来たらどうするんだ!! 今ので教官室の画面には映っているハズだ。正体がバレない内に逃げるんだよっ!!」
フェイト「待て!!」
追いすがって切りつける。
だが、男たちは相手をするより逃げる方を優先させているので、足を止めない。
フェイト「クソッ!!」
クレス「どけよ、邪魔だ」
逃げる男たちに向かって魔法を放つ。
フェイト「……っと!!」 避けてたたらを踏む。
遠くに男たちの悲鳴と転がり落ちて行く音を最後に辺りは静けさを取り戻した。
フェイト「取り逃がしたじゃないか」
クレス「うるさい。もう来ない」
フェイト「捕らえて何者なのか聞き出さないと今後も危険だ。他に仲間もいるかもしれない。目的も不明なのが気になる」
セルゲイ「それよりクロエが……」