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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 19-5

セルゲイ「やめるんだ、ダレス。彼女を責めたって仕方ないだろう。フェイトも言ってたじゃないか。クロエが困るだけだ」

ダレス「あ~、クソ、ムカツク」

メイディア「……わ……ワタクシ……水…………水汲んで来る!!」

セルゲイ「一人で行ったらダメだ。水もクレスたちが持って来てくれるからっ」

 

 制止も聞かず、メイディアは走りだした。

 

ダレス「放っておけよ。これで少しは目が覚めただろ」

セルゲイ「だって後で探しに行くの面倒じゃないか」

ダレス「バーカ。どうせ俺たちは失格だよ。すぐに救助隊が来て俺たちの試験はなかったことになるんだから」


▽つづきはこちら

セルゲイ「連れて行かれるのはクロエだけだろ。我々は5人で続きを再開させられるんじゃないのか?」

ダレス「だとしてももう遅い。たいした点数はもらえないさ」

 

 

 その2日前。

早々とゴール直前にあったS班の出来事。

 

教官「さ、札番号を」

リク「あー、ハイハイ。……あ、と……誰持ってたっけ?」

レク「リクじゃないの? 俺、知らないよ」

リク「? そだっけ? 記憶にないなぁ」

レク「じゃあレイオットは?」

レイオット「あら、私が札を取ったけど、前線だから動き回るし落とすといけないとおもってアンに渡したわ。ね、アンが持ってるんだよね?」

ロドル「ソレ、俺も見てた」

アン「え、ああ。私、自分で持ってるの心配だったから……その……ヒルコ君に……」

ヒルコ「受け取ったけど……リクがちょっと見せてって言ったから、渡した」

リク「…………俺?」

 

 全員の視線がリクに戻る。

 

教官「ホラ、早く出しなさい」

リク「ああ、そうだったような気がして来たようなしてこないような……」

 

 荷物をあさってみたり、袖に手を突っ込んでみたり。

 

レク「まさか袖には入れないでしょ。いつものあのズルズルした服じゃあるまいし。ポケットじゃん」

 

 普段は和服の装いのリクも今回ばかりは試験で山登りなので当然、学徒に支給された服での参加だ。

 

リク「あー、そうそう。ポケット」

 

 ズボン後ろに手を突っ込んだ彼の表情が笑顔のまま固まる。

 

リク「………………………」

全員「………………………」

 

 突っ込んだ指がポケットの下から姿を現してニョキニョキ踊っている。

 

レク「わー……」

 

 その突き出た指をつまむ。

 

リク「やあ、握手するかい?」

全員「………………………………」

 

 事態を把握するのに1分。

 

ロドル「ふざけんな、テメッ……!!

ヒルコ「じゃあ、札を取りに行くかぁ~」 クルリと体を反転させて今来た道を引き返す。

ロドル「おいっ!!?」

レイオット「ヒルコの言う通りよ。ここでケンカしても仕方ないわ」

ロドル「でっ……でもよ、コイツ……」

レク「ドンマイ、リク」

リク「あー、どんまい、どんまい」

ロドル「お前だよっ!!!!」

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