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レイディ・メイディ 19-6
2008.01.14 |Category …レイメイ 19、20話
ヒトゴトのようにヘラヘラしている天才クンに並の反応を示すロドル。
アン「リ……リク君を責めるのはやめて……」
怖々ロドルに声をかけるが届いていないようだ。
ヒルコ「札を誰が持ってどこに入れたかちゃんと確認してなかった全員の責任だろ。いいじゃないか。また取ってくれば。……何のことはない」
事もなげに言うとあくびして目をこすった。
リク「う~ん、そう言われると却って申し訳無い気がするのは不思議だなぁ」
アン「気にしないで、リク君」
リク「やぁ、ありがとうアン」
アン「そんな……えへっ」 照れて頭をかく。
こんな経緯で、彼らは再び山の中へ。
▽つづきはこちら
ロドル「今から行ったって間に合うワケないだろっ!! また大変な思いをするより、あそこで失格して養成所に戻った方がマシだ。どうせ今回の点数捨てるだけだと思えばまだいい。いちいち苦労してから失格になって何だっていうんだ」
ヒルコ「うーるさいやっちゃなぁ」
足を止めて振り返る。
ロドル「何ぃっ!!?」
ヒルコ「意外とそこらに落ちてるかもしれないじゃないか。……レクが踏んでるウンコみたいに」
レク「おわぁっ!!?」
ヒルコ「エンガチョ」
レク「…………ヒルコ……」 ヒク……
来た道を戻っていく間にいくつかのチームとすれ違った。
札の行方を聞いてみたものの、拾い主は現れない。
ロドル「っていうか、ちゃっかりその札を拾ってゴールしてる奴らかもしれないのに素直に言うわけナイだろ」
リク「そういえばそうだね。君ってもしかして頭良い?」
ロドル「バカにすんなっ! お前、少しは反省しろよ」
リク「してるしてる。してるとも。いやぁ、悪いね、皆に迷惑かけてぇ~」
ロドル「その言い方ムカツク」
リク「だったらどうすればいいんだい?」
間に割って入り、
レク「もー、やめろよロドル。いつまでも言ってるとお互い気分悪いじゃん」
ロドル「どいつもこいつもこの班はいい子過ぎなんだよ」
レイオット「いい子でいいじゃない」
アン「そうよ。リク君をあんまりイジメないで」
ロドル「んだよ、俺が悪いのかよ」
ヒルコ「そうイジケるなって」
ロドル「バッ……!! イッ、イジケてなんかっ……!!」
ヒルコ「お前の不満はわかるよ。俺もまた山を登るのは面倒クサイし。ただ、今は言ってても仕方ない事態だろ? 今はリクかもしれないけど、誰が持っていたからなくさなかったって保証はどこにもないんだからさ」
ロドル「フン」
ヒルコ「全員で確認しなかったのも問題あるし。ロドルだってそうだろ? そういう俺もマズかったと思ってるんだ。貸したのに返って来なかったのを注意してなくてリクに持たせておけばいいやなんて押し付けた俺も無責任だった。……そう思うだろ?」 苦笑いを浮かべる。
ロドル「……まぁ……」
ヒルコ「うん、ごめん」
ロドル「……別にお前を責めてるワケじゃ……俺はそこの天才クンがさ」
ヒルコ「いや、俺も悪いよ。ま、何だかんだ言って、それでもついて来てくれるお前には感謝する。ありがと。いてくれて良かった」
トン、と拳で相手の胸を軽く叩いた。