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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 32-4

 翌月10日。

毎月恒例の郵便配達が行われる。

 両親と兄弟、それぞれが近況報告の手紙を送ってくれて、分厚くなった封筒を受け取るレイオット。

 クロエ、ジェーン、ステラもそれぞれ家族から受け取り、モーリーには字を書けない母親が手紙の代わりに少しの金銭を送ってくれていた。

 ……シラーには。

 まだ正式に手続きを取ってはいないが、エマリィ=シャトーの一員とされた彼女に金銭と洋服、化粧品、アクセサリーなど高価な品が次々に届く。

 どれも騎士を目指す養成所には必要のないもので、しかし隔離された空間の中で存在の大きさと威光を知らしめるには重要な役割を果たすものであった。

 

シラー「友達の印にコレをあげる。貴女に受け取って欲しいの」

 

 届いた高級化粧品、装飾品を小分けにしてルームメイトやクラスメイトに配って歩く。

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レイディ・メイディ 32-3

 クラスメイトたちは目を真ん丸にしてやりとりの一部始終を見物している。

 

ジェーン「あらまぁ。仲がよろしいことで」

アン「……う」

シラー「あの試験の後あたりからよね……。吊り橋効果ってやつかしら?」

ジェーン「その前からも結構仲良かったんじゃない?」

アン「でもメイディの命令に逆らってばかりよ、リク君は。あんなワガママなコ、愛想尽かしてると思うの。でもリク君は優しいから、相手にしてあげているだけなのよ」

 

 だって、彼は以前、メイディアを前に「性格ブス」と言い切ったのだから。

 ウジ虫と呼ばれたアンに代わって。

 普通に考えたら、他人をつかまえてウジ虫扱いする女の子を好きになる男の子まずいない

 敬遠して当然だ。

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レイディ・メイディ 32-2

 他人の想像の中で自分がどうなっているかも知らず、教室に入っていつもの席に着いたメイディア

皆の視線が大袈裟な花束に集中した。

 

リク「ずいぶんと見事だね。こんなのは見たことがないよ。……誰からかな?」

 

 すでに隣の席に落ち着いていたリクが柔らかな微笑みを浮かべて、ほお杖をついた。

 首をかしげて見上げる、その何げない仕草でさえ、思わず見とれてしまうのが彼の存在だったが、やっぱりメイディアにはうさん臭い作り笑にしか思えなかった。

 

メイディア「貴方ときたら、どうして朝から不愉快な思いをした可哀想なこのワタクシに追い打ちをかけるような真似をするのでしょう」

リク「……………………ええ~っと、それは俺が君に何かしでかしたということになるけれど、本日の俺と君はたった今、顔を合わせたばかりのように思う。……どうだろう?」

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レイディ・メイディ 第32話

第32話プレゼント

 先の試験から早、週間。

 捕らえられた捕虜はほとんど舌をかんで自ら命を断ったが、一人だけ、口を割った者がいた。

 どうやら怪しげな新興宗教団体が与していたらしい。

 クロエが狙われたのは、なんと、姫君としてであった。

 どこでそのような内容にねじ曲がったのか、養成所にローゼリッタの姫君が学徒として紛れているという情報で暗殺計画が企てられたというのだ。

 クロエはグラディウス家の人間で、王家とは縁もゆかりもない娘。

残念ながら貴族ですらない。

 カンチガイで命を狙われては、たまったものではない。

 

ヴァルト「それにしても卒業生が刺客とは」

 

 教官会議の場で、全員が重く口を閉ざしていた。

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レイディ・メイディ 31-14

クロエ「だから私にもニンポー、ニンポーッ!!」

 

 足を踏み鳴らしていると、また扉が回転してメイディアが滑り込んで来た。

 

リク「メイディ」

メイディア「お人形貸して。これからレイオットたちとお人形さんゴッコするの」

 

 勝手に並んでいる人形を何体か抱える。

 

氷鎖女「別に構わぬが、札のついているのには触るでない………………って、ここでするのかっ!?」

 

 「お邪魔します」とおずおず続いてレイオットとレクまで入ってきてしまう。

 

氷鎖女「ぅおいっ!?」 ガビンッ!?

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レイディ・メイディ 31-13

リク「笑ったよ、絶対」

氷鎖女「笑ってないと言ったら笑ってないっ」

 

 何が気恥ずかしいのか、頬に朱がさっと走った

 

リク「何もムキにならなくても……」

氷鎖女「うるさい」

 

 杖を取り上げ、先でリクの頭を軽くごつく。

 

リク「イタッ」

氷鎖女「ともかく、これで全員分ができたわ。次の時間にでも配布しよう」

 

 水晶を外して、リクに返す。

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レイディ・メイディ 31-12

 だが、決定的に違うのは体力は自分の体以外に入れ物はないが、魔力は自分以外の器に移しておけるという点である。

 魔法道具と呼ばれる物たちがそうだ。

 昔の偉大な魔法使いたちが、呪文や魔法陣を書き込み、魔法を振りかけ、半永久的に効果を持続させる宝を各地に残している。

 例えば、宝を盗みにきた不逞の輩を退治するゴーレムなどもその一種。

他にも魔法を跳ね返す楯、魔法の力を込めた武器、呪いのかかったアクセサリー……

 それらは魔法を唱えた主がこの世から消滅してもなおこの世に残って次の持ち主を待ち受ける。

 特別に魔法を施したものでなくとも、魔術師が長く愛用していた杖などはその後も重宝される。持ち主の魔力が染み付いているからだ。

 同じように氷鎖女は教え子たちの魔力を他に移し保存させようと考えた。

 移し先というのがあの水晶だ。

 魔力を高める授業として他のクラスでは、実際に魔法を使わせて念じる訓練を積む。

 それは視覚的に学徒たちが効果を体験できるし、やる気も起こる。実践練習も兼ねているのだから一石二鳥で良い訓練法だ。

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