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レイディ・メイディ 36-3
2008.05.03 |Category …レイメイ 36-38話
レヴィアス「…………リ……リク君……。何のマネだね、これは……?」
リク「あ、ちょっと動かないで下さい。あと、少しかがんでいただけると助かります。ウチの先生、背がないもので……」
クレス『うおーっ!! うおーっ!!! うおーっ!!!? 何やってんだ、コイツーッ!? 意味わかんねーっ!!!』
学徒「先生、先生、リクが凶行に走った!! 止めろよ!!」
氷鎖女「……ハッ!!」
その声に弾かれて、ふらつく頼りない足取りでやってくると、
氷鎖女「こ……これこれ、そのような失礼をかましてはいかぬでござるよ。いくらアゴが気になるからって、つまんだり、引っ張ったり、骨折して包帯巻いてたら面白いのにとか思ってはダメでござる」
と、一応、言ってはみたものの……
レイディ・メイディ 36-2
2008.05.02 |Category …レイメイ 36-38話
只今、彼の脳内はアゴを引っ張り回すドリームでいっぱいだ。
氷鎖女『アゴ…………アゴをひとつかみ…………アゴ…………』 そわそわ、そわそわ。
落ち着きなく、チラチラとアゴを盗み見る。
氷鎖女『いかぬ……!! ……どきどきしてきおった。何故あんなにアゴが長いのか? アゴ骨折したらちょっと面白いな』
アゴだけに包帯が巻かれているレヴィアスを想像し、思わず一人で吹き出してしまう。
氷鎖女「ぷっ、くすくすっ♪」
レヴィアス「何です? さっきから」
氷鎖女「え、あ、アゴ…………あの…………いえ。何も…………」 どぎまぎ。
それでもやっぱりアゴが気になる。
氷鎖女『どんなに視線をそらそうとしてもあのアゴに吸い寄せられる…………!! もしやこれは恋!!?』
「なんつってー♪ ぶふーっ」
またしてもニヤニヤして口を押さえる。
レイディ・メイディ 第36話
2008.05.02 |Category …レイメイ 36-38話
第36話:メイディアの決断
クラス対抗親善試合の翌日もメイディアは休まなかった。
クロエの回復魔法のお陰で体の痛みはいくぶん和らいでいたが、可愛らしい顔は腫れて見る影もない。
その上、腫れからくる発熱で頭もぼんやりと冴えなかった。
それでも取り憑かれたように教科書にかじりつき、魔法の勉強を続ける姿は鬼気迫るものがあった。
けれど頑張りに反比例して魔法の威力は空回り。
いつものように魔力を練り上げることができずに不発が続いた。
メイディア『おかしい……!! 不発なんて今まで一度もなかったのに!!』
ぎゃお! 失礼しましたァ~(滝汗)
2008.05.02 |Category …日記
おかしなことになってて、スミマセンでしたぁ~!!
明後日の4日から6日まで、長野の友人の家にお呼ばれして行くことになりもした。
そんでもって、明日はレイオットの作り手の方に会いに行ってきます。
何年も前からのメル友さんですが、直接会うのは初めてなので、ドキドキ。
人類ではなく、ハム星から来たハムスターなので、まちごって踏んでしまわないように気をつけたいと思います。
目が悪いからちゃんと見つけられるか心配です。
ちょっと眠ってしまったので、今からまた簿記なんですが、勘定の締切りが理解できなくて先に進まない~!!
おがーん!!(号泣) ムーリィィィィ!!!!! 誰か教えてよーう(泣)
ゼェハァ。こんなんで間に合うのか。ふ、不安だ……
過去のテストやってみたら、70点いかないし!! はうぁ;
会社でやってきたこと、あんまり役立ちません;
ウチは伝票式会計なので、そっちはいいんだけど……
試算表とかそういうのは、税理士さんだったからなー。
そして文章がこねくりまわされてるとそれだけで引っかかってしまう……ううっ。
本来、こんな状態で旅行に行っている場合ではないのですが、かなり煮詰まっているので、リフレッシュしてきます;
今もブログやってる場合かってカンジなんだけど、一息……です。
勝つのは氷帝……です。
試験終った来月半ばには、レイメイのイラストもっさり載せられると思います!
試験終ったら、やりたいこといっぱいだ!!
落ちてたら、次の試験に向かってまたやんなきゃだけど(苦笑)
まぁ、それはそれ。
さ。一息終わり☆
またプリントと格闘してきまーす♪
レイディ・メイディ 35-3
2008.05.02 |Category …レイメイ 34・35話
尋ねられてニケは考え込んだ。
シズカ=ヒサメという人間は…………?
初日に着任の挨拶をした彼は内気を通り越して挙動不審な生き物だった。
どこかおかしいこちらの言葉を操り、時々通じてなかったり、別の意味になっていてもわりかしスルー。
生徒たちには教官というよりは友達のように扱われており、ちょっかいを出されやすい。
それに対しては逃げ回るだけで反撃の意志はまったくもって見られない。
責任感と緊張感に欠けており、試験の日程を忘れて大騒ぎ。
会議中には足をぶらつかせて落ち着きなし。
窓の外を見ては空想に浸っている様子。
そんな彼が授業がないときに何をしているかと思えば、絵を描いたり人形を作ったり。
さもなければ、日がな一日ボンヤリして過ごす。
空気を読むのが下手なのか常識がないのか、いきなり養成所敷地内に芋を植え、敷地内にから煙が上がったと行ってみれば、受け持ちクラスの生徒たちと焼き芋大会をしていたりする。
図書室の上の教室にやってきては、首吊り人形をぶらんと窓際に落とすというとんでもないイタズラもしでかす。
レイディ・メイディ 35-2
2008.05.02 |Category …レイメイ 34・35話
糸車を挟んで老婆と少女が向かい合っている。
窓から柔らかく射す太陽の光の輪の中で、あどけない顔をした少女が老婆に向かって何か話しかけていた。
「それはなぁに? どうしてクルクル回すの?」
「知らないのかね、お嬢ちゃん。これはね、糸を紡ぐための糸車さ」
今にも糸車を回す音と他愛のない会話が聞こえてきそうだったが、気がつけばそれはよく出来た人形であった。
窓辺には二羽の小鳥が二人の会話に聞き入っているかのように寄り添う。
驚くことにこれもまた側に寄らねば気がつかない程の精巧な作り物だった。
女王「好きなものを作ってごらんなさいって言ったら、こんなモノを作ったの。……ね、おかしいでしょ?」
ニケ「……変わり者ですから」
レイディ・メイディ 第35話
2008.05.01 |Category …レイメイ 34・35話
第35話:糸車と13番目の魔女
数日前のローゼリッタ城。
女王に呼ばれたニケが王の間で片足をついて20年前の生徒に挨拶をする。
女王「お久しぶりです。先生はいつお会いしても変わらないのですね」
呼び出しに応じてきた12、3歳の少年…………に見える高齢の白魔道士に向かい、女王はゆるやかに微笑んだ。
女王「ここは堅苦しい。散歩でもしながらお話しをしましょう」
薔薇をモチーフにあしらった白銀の剣を手に玉座から立ち上がると、数名の女官が後に続こうとした。しかし女王はそれを制してニケと二人だけの時間を作った。
居城の前に広がる薔薇の庭園を歩いて楽しみながら、本題を切り出そうと女王が口を開く。
女王「早速ですが、娘は……クロウディアはどのような様子でしょう? 手紙は拝見しておりますけれど……この間も狂信者に命を狙われたとか」
ニケ「……はい」
女王「もう養成所も安全ではなくなったということでしょうか」
今年17になる娘を持つ母の身でありながら、未だあどけない少女の面影を残した横顔が悲痛に歪んだ。