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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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ヒーローの条件:6

 奪われたり取り返したりをしているうちに裂けてしまった人形の一部を開いて、中身を確認する。

 

「なぁに?」

「……いや。ちょっと破れちゃったから、直そうか」

 

 痛みをこらえながら坂を上がって元の店に立ち寄ると、返してもらった服の中からいつも携帯しているソーイングセットを取り出す。

白い粉が入っていた袋は取り出して、足りなくなった中身には自分のハンカチを丸めて詰め込んだ。

破れた部分を手早く縫い直し、少女に手渡す。

 

「はい、人形の手当て終了だ」

「わぁ、ありがとう、レッド!」

 

 終ったところで丁度、女の子の家族が迎えに来た。

 

「あんなところに……!」

「コラ、レイオットー!!」

 

 ご両親と兄弟が広場入り口から呼んでいる。

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ヒーローの条件:5

「君の情熱はもっと他のことに向けるべきだ。それだけの熱い気持ちがあるなら、他のどんなことだってできるじゃないか。こんな風に手に入れたレッドじゃ、嬉しくないだろ」

 

 黙っているカルメ……男に私は自分が買おうとしていた分の人形代を渡した。

 

「これで新しい人形を買ってくれ。お金で施しを受けるのは嫌かもしれないが、私が人形を君にプレゼントしたとそういうことにしておいて欲しい」

 

 男の手をそっと両手でにぎり、もうこんなことはしないようにと約束させて開放した。

 

「どうして逃がしちゃうの、泥棒なのに」

「やあ」

 

 坂の上から、追いついてきた少女が当然のことを言った。

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ヒーローの条件:4

 少女と男が遠ざかっていく。

 進行方向と彼女らを順に見比べて、私はあせった。

 

ギャリギャリギャリギャリッ!!!

 

固い道と車輪の摩擦で火花が飛び散る。

大きめの石を踏んだのか、前を向いていた車体がガクンと跳ねて回転し、後ろ向きになってしまう。

進行方向を背にしたまま、スーパーベビーカー・スカイドラゴンはなお、進む。

元々、赤ん坊しか乗せるようになっていない乳母車に16歳の男と10歳くらいの女の子が無理やり乗り込んだ上に、スピードまで追加されて車体は限界だった。

とうとう車輪が外れて吹き飛んだ。

4つついているうちの後輪が1つ、2つ。

 

「うおおおおお         !!!??」

 

 横を外れた車輪が一緒に転がってくる。

 

 ガッターン!!

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ヒーローの条件:3

 うーん、ナイス闘志!

 私も負けてはいられない。

 悪を見過ごしたとあっては、薔薇騎士レンジャー……になりたい薔薇の騎士見習いの名がすたる!!

 私はすぐさま、服を脱いだ。

 

「うわ、兄さん、何やってんだ!?」

「薔薇騎士レンジャーに変身しているんです! 変身の最中は恥ずかしいので、あまり見ないで下さい! 照れます!!」

「はぁ?」

「申し訳ございませんが、私の服を預かってていただけますか? 犯人をひっ捕らえてすぐに戻りますので!!」

 

 巾着に詰め込んできたお手製の薔薇騎士レンジャー・レッド衣装に着替えると、松葉杖を駆使して犯人を追いかけた。

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ヒーローの条件:2

 さて、町に到着した私は松葉杖を供に中央広場へと繰り出した。

 この広場では、日曜になるとよく催しものを開催している。

 古着市であったり、焼き物市であったり。

 時にはサーカス団や今日のように劇団が来ることもある。

 私が熱を上げている薔薇騎士レンジャーというのは、その名のとおり、国が誇る薔薇の騎士団をモデルにしたヒーローショーである。

 悪をバッタバッタとなぎ倒す正義のヒーローに憧れない者はいない!……ハズ。

 懐中時計をポケットから取り出して確認するとまだ8時だった。

 レンジャーショーまではまだ3時間もある。

 うむむ。退屈だ。

 ちょっとハリキリ過ぎちゃったかなぁ。

 お店も開いてないし……と、思ったら。

 露天商が準備を始めているぞ?

 ショーにあやかって、薔薇騎士レンジャーグッズが盛りだくさん!!

 ハァハァ。

 なんてイカスお店だろう。

 フラフラと私は吸い寄せられていった。

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レイディ・メイディ番外編3 ヒーローの条件

ヒーローの心構え。

1、ヒーローはヒーローだから、ヒーローなのだ。

2、ヒーローは何者をも恐れない。

3、ヒーローは常に正義の味方だ。

4、ヒーローはくじけちゃいけない。

5、ヒーローは強くなくちゃいけない。

6、ヒーローは子供の憧れであり続けなくてはならない。

今の所、試験に出るからそのつもりで。

 

レイディ・メイディ番外編3

ジャック短編

ヒーローの条件

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レイディ・メイディ 45-4

 落ち葉を舞い上げ、森の中をひた走りながら、連続で魔法を飛ばす。

 

リク「くそっ、当たらない! 木が邪魔だ!!」

 

 木々に行く手を阻まれ、視界を遮られ、魔法が思うように届かない。

 加えて相手は地の利を生かすのが恐ろしく巧みだ。

 不規則に生えそびえた木々を味方にしている。

 こちらのように落ち葉を舞上げて走ることもなく、もちろん足を取られて滑ることもない。

 

リク『誰かがいれば、連携とろうと思ったのに…!』

 

 走れど走れど、誰にも遭遇せず、気配すらない。

 どうやら、自分以外は全滅してしまっていたようだ。

 

リク『皆が悲鳴上げるの、わかるよ。こりゃあ…………怖いわ』

 

 とてもじゃないが、人間に追われている気がしない。

 どうかすると、ずっと同じ距離を保ってピッタリ背中に張り付いているのは、ヒサメ先生であることを忘れてしまいそうだ。

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