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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 46-4

 実戦試験日。

 校舎から離れた闘技場に4種の薔薇候補生たちが集まる。

 ギリギリ直前まで、メイディアは迷っていた。

 2回生の試験は、チーム戦だ。

 魔法を唱えられなければ、メンバーに迷惑がかかる。

 敬愛するレヴィアス先生の顔に泥を塗る。

 自分が恥をかくだけでは済まされない。

 また落第ですめばよいが、魔法を使えない魔法使いなど養成所は預かっていてくれないだろう。

 家に帰されれば、嫁ぐ以外に道がなくなってしまう。

 けれど自分は卑怯な真似だけはしたくなかった。

 シャトー家の誇りにかけて。

 多くの圧力に押し潰されそうになりながら、指輪を指にはめては抜き取ってという仕草を神経質に繰り返す。

 そんなところへチームとして組むことになる青薔薇のフェイトが近づいてきた。

 

フェイト「こんなところにいたのか」

メイディア「!!」

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レイディ・メイディ 46-3

 薔薇の騎士団養成所では秋の試験日がやって来ていた。

 10月前半に1回生が。

 10月後半には、数の減った2回生が。

 赤、青薔薇の候補生が校舎から離れた闘技場で剣技を競っている間に、白、黒薔薇の候補生は校舎敷地内で魔力測定。

 相手のない場所へ向かって最大の魔力放出である。

 1位:クレス=ローレンシア

 2位:リク=フリーデルス

 3位、トニア……6位、クロエ……17位、カイル……28位、アン……………ラスト、132位、メイディア=エマリィ=シャトー。

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レイディ・メイディ 46―2

 訓練を実施している最中も氷鎖女は、視線を感じていた。

 ムカデの魔物と戦ったときと同じ種類のモノだ。

 しかも全体ではなく、リクを追っているときに限り。

 

氷鎖女『リクか? 狙われておるは……』

 

 最後にリクと争った現場で、氷鎖女は蛙をクナイで串刺しにしていた。

 以前、森の中央で仕留めたクナイは、後日確認してみるとヤモリを貫いて木の幹に深々と刺さっていた。

 ヤモリにカエル。だから、気配が小さかったのだ。

 使い魔を使用して、誰かが見ている。

 それも訓練のたびに毎日。

 ……誰が何の目的で?

 

氷鎖女「次はひとつ……仕掛けてみよか」

 

 クナイを引き抜いて、汚れをふき取る。

 やがて生徒たちが迎えに来たので、何もなかった風を装って合流した。

 

氷鎖女『リクが狙われるとしたら…………可能性は……』

   『……………食い逃げ……かな?』

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第46話:魔法の使えない魔法使い

 かかさまは、手をつないでは下さらない。

 ととさまと真ん中にあにさま、となりにかかさま。

 少し離れて後ろを追うのが、―。

 ―も、かかさまと手がつなぎたくて、後ろからそっと触れようと手を伸ばしてみたけど、払われたらどうしようと思ったら、急に怖くなって引っ込めた。

 気づいて、振り向いて、「どうしたの、―。お前もおいで」そう言って、手を引いてくれたらいいのになと思いながら、その背中を見上げた。

 

 

 

 落ち葉を巻き上げ、森の中を走る。

 魔法が飛び交う。

 小さく、的確に。

 時に大きく、フェイントを織り混ぜながら。

 ヒサメクラスの生徒達はくる日もくる日も、実戦訓練に明け暮れていた。

 2時間の間、氷鎖女に追われ、生徒が逃げるというアレだ。

 動きながら、神経を張り詰めながら、魔力を練り上げて魔法に結び付けるのは容易ではなく、不発も多出した。

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レイディ・メイディ 45-11

レク「戦略や戦術は別に座学であるけど、そこでもやってるの?」

リク「うん。座学で他の先生に習っているのは、軍隊としての動きじゃないか。ウチのクラスでやってるのは、黒魔法使いとして……ってカンジかな。手持ちの魔法でいかにして勝利するかって言う。それも最小限の力で」

レク「なるほど」

リク「だから、周りから言われているほど無駄な時間なんて過ごしていないんだ。……焼き芋おいしいし」

レク「ははっ。いいね、焼き芋」

リク「魔法数が少ないけど、それはいずれ教えてやるって先生言ってるから、心配してないんだ。ちゃんと他のクラスにも追いつく。先生が言うには土台がしっかりしていれば、呪文や魔法の種類なんて後で追加すればいいだけのオマケだってさ」

レク「土台か。それは重要だけど……割と地味なんだね。いや、呪文をオマケと言い切っちゃう辺りはある意味、突飛?」

リク「そうだね。だから周りの先生たちから反感かって、つつかれてるみたいだけど。……あの人は、知識を教えるだけじゃなくて、その知識の使い方もちゃんと教えてくれる。俺は物知りになりたいんじゃない。強くなりたいんだ。勝ちたいんだ」

レク「珍しいね、リクがそんなにこだわるなんて」

リク「……あ。ごめん、何だか一人でしゃべっちゃって……」

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レイディ・メイディ 45-10

 夜。男子寮。

 

レク「あれ? 先生、外れたんだね、おめでとう」

リク「はは、ありがとう。俺は、もう少しあのままでも構わなかったけど。ゆっくり話したいことがあったから、夜とか丁度よかったかなと。いつも俺見ると逃げようとするからなかなかね」

クレス「それは普段、無意味に追い回すから警戒されるんじゃん」

リク「まぁ、そうなんだけど。面白いからついついイジメたくなっちゃって」

 

 頭をかく。

 

クレス「わかんなくはないけどさ」

レク「またぁ。可哀想なこと言ってぇ」

 

二人のたちの悪い冗談にレクが苦笑いする。

 消灯の時間になり、それぞれベッドに転がる。

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レイディ・メイディ 45-9

ジェーン「美形?」

氷鎖女「…ぶ……不細工だから、ガッコリするでござるよ? 変な夢見てないで、そのままこの額当てが顔と思うておれば良いではござらんか。……ね?」

アン「先生、声が震えてるよ」

リク「………………」

氷鎖女「あわわ」

リク「先生、場所変えようか?」

 

 席を立つ。

 

氷鎖女「……ほっ」

ジェーン「エー? リッくんは興味ないのー?」

リク「うーん。ある!」

氷鎖女「いっ!?」

リク「実にあるけど、やめとくよ。嫌われると困るから」

氷鎖女「ふぅ」

リク「ついてこないでねー」

 

 言い残して、教室を出る。

 

リク「保健室行こうよ、保健室」

氷鎖女「リク、エライ」 ぐったり。

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