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レイディ・メイディ 21-9
2008.01.29 |Category …レイメイ 21-23話
クレス「クロエは?」
メイディア「元気でした。……気になる?」
クレス「……別に」
メイディア「ふぅん」
それで会話は途切れてしまった。
氷鎖女「今回の試験は途中で中止されたが、実際にこなした者は自分たちのどこがいけなかったのかじっくり考えるとよいと思う……」
「教官衆みなで評価するから拙者の一個人が決めるワケではないが、……まぁ……拙者の感想だけ言わせていただければ……百点あったとしたら、全体は……そうだな。六糞くらいか」
ジェーン「ハーイ。6グソってどういう単位なんですかー?」
氷鎖女「ダメダメうんこってコトでござる」
ステラ「ナニソレ~ッ!!?」
教室中に笑いが起こる。
▽つづきはこちら
氷鎖女「笑い事ではござらんぞ。点数に値しないほどウンコッコだったという意味でござるよ」
本人はいたって真剣なのがかえっておかしさを誘うのか、さらに教室は騒がしくなってしまった。
氷鎖女「うんこだったって言ってるのに、喜んでんじゃねぇ。このガキ共め……」 ぼそ……
気を取り直して、
氷鎖女「魔法を習い始めてそんなに経っていない者がほとんどのせいか、魔法の使い方の偏りが目立った。魔法は攻撃するためだけにあるわけではない。それをこれから学んで欲しいものである……」
額あてをいじる。
思わぬ所で笑いをとってしまった氷鎖女は、いつもと変わらぬ退屈な講義を始めた。
だが今回の授業内容は魔法についてよりも、チーム戦での戦略のことを重視しており、チーム戦でガタガタだった連中には興味深いものがあった。
氷鎖女「ただ強烈な攻撃魔法を撃てば強いなどとと思っておるのであれば、それはあまりに短絡的でござる」
クレス『大きなお世話だ。ちまちました魔法なんかつまらないだけじゃん』 ほお杖をつく。
氷鎖女「1で5を倒すつもりで行動を選択することを常に心掛けると良いやもしれぬな。……で。数人一体となって戦闘をこなすのであれば、各々自分の取るべき行動や配置を知っておく必要がある。前線の者が剣で戦うならそれは任せてしまえばよい。魔術師は背後に控えて、補助の魔法を駆使する方が効率的であろう。特に、狭い場所や入り組んだ所では。魔術師は攻撃よりもむしろ、前線の兵を武器として後方で戦局に神経を使うべきであろう」
クレス『それじゃつまんないよ』
せっかくの強力魔法をもっていても、それでは見せ場がない。
華やかさに欠けて埋没してしまうではないか。
手柄は剣士のモノになってしまうし。
……などと反発しながら聞いているクレスの気持ちを代弁する形でメイディアが挙手した。
氷鎖女「ん? 問いか、ごぉ……」
メイディア「メイディア」
氷鎖女「……申してみよ」
メイディア「モリモリストレートブラックビターチョコバナナおウンコ先生のおっしゃりようでは、ワタクシたちが教わった巨大ビック攻撃魔法は何のためにあるのか解りませんわ。それに大きな魔法で一発ドカンとやっつけてしまった方がよほど早いと思いますの」
クレス「うんうん」
氷鎖女「そこが素人考えでござるよ、ごぉーるでんっ」
メイディア「ゴールデンではございませんっ!! メイディアですわ、モリモリストレートブラックビターチョコバナナおウンコ先生」
氷鎖女「そんなら拙者だって鎮ですわ」
メイディア「シ……? …………誰?」
一年経ってもまだ続いているウ○コ攻防戦?
よく飽きないものだと感心する去年のクラスメイトたち。