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紅白イメージ9
2009.03.22 |Category …ヒマジラス企画
シロツメクサを摘んで、編んで、花の冠の出来上がり。
それを兄の頭に乗せて、幼い僕は将来の王様だと喜ぶ。
同じようにまだ幼かった兄は、得意になってこう言ったものさ。
チェスター「そうだ。私はヨークをうちたおし、このローゼリッタをすべる王になるのだ」
ファレット「すごいや、あにうえ!」
チェスター「そのときは、オマエをだいじんにしてやるからな」
ファレット「わぁい♪ ・・・ところで、あにうえ」
チェスター「何だ」
ファレット「だいぢんってなぁに?」
チェスター「!!」
ファレット「?」
チェスター「・・・だ、だいじんはあれだ。あの・・・」
ファレット「うんっ!」
チェスター「だいじんは・・・ライディス!」
ファレット「? ライディスなら、さっき、どっか行っちゃったよ」
チェスター「なにっ!?」
ファレット「ライディスはおっきいから、はなつみはつまんないのかな」
チェスター「うむ。私よりむっつもおっきいからな」
ファレット「ねぇ、だいじんってなぁに?」
チェスター「うっ。だ、だいじんはだな。だいじんは、えーとえーと・・・」
『くそ、ライディスめ』
「だいじんは・・・だい・・・おっ・・・大きい人だ」
ファレット「エライ?」
チェスター「エライとも!! 何しろ大きいのだからな! フハハハハハハッ」
ファレット「じゃあ、ライディスもおっきいからだいぢんだ」
チェスター「うむ。まぁまぁだいじんだ。でもまだ12歳でおとなじゃないから、中くらいのだいじんだな」
ファレット「僕は?」
チェスター「私が王になったあかつきには、国で一番えらいだいじんにしてやる!」
ファレット「うんっ!!」
・・・・・・・。
ファレット「・・・なんてことがありましたね、昔」
チェスター「そっ、そうだったかな」
ファレット「大きい人ってただの大人ですよね? もしくは巨人?」
チェスター「私には覚えがないな。きっと他の誰かと記憶違いであろう」
ファレット「僕に大臣にしてやるなんて偉そうなことを言う人は兄上以外にいませんよ」
チェスター「忘れた忘れたっ! ったく、余計なことばかりよくも記憶しているものだな」
ファレット「ふふふっ。ただの思い出話ではありませんか」
チェスター「・・・お前は、時々意地が悪い」
ファレット「おや。人聞き悪いですね。僕は人に意地悪なんてしたことないですよ」
チェスター「私以外には、か」
ファレット「さて、どうでしょうね。ふふふっ」
それを兄の頭に乗せて、幼い僕は将来の王様だと喜ぶ。
同じようにまだ幼かった兄は、得意になってこう言ったものさ。
チェスター「そうだ。私はヨークをうちたおし、このローゼリッタをすべる王になるのだ」
ファレット「すごいや、あにうえ!」
チェスター「そのときは、オマエをだいじんにしてやるからな」
ファレット「わぁい♪ ・・・ところで、あにうえ」
チェスター「何だ」
ファレット「だいぢんってなぁに?」
チェスター「!!」
ファレット「?」
チェスター「・・・だ、だいじんはあれだ。あの・・・」
ファレット「うんっ!」
チェスター「だいじんは・・・ライディス!」
ファレット「? ライディスなら、さっき、どっか行っちゃったよ」
チェスター「なにっ!?」
ファレット「ライディスはおっきいから、はなつみはつまんないのかな」
チェスター「うむ。私よりむっつもおっきいからな」
ファレット「ねぇ、だいじんってなぁに?」
チェスター「うっ。だ、だいじんはだな。だいじんは、えーとえーと・・・」
『くそ、ライディスめ』
「だいじんは・・・だい・・・おっ・・・大きい人だ」
ファレット「エライ?」
チェスター「エライとも!! 何しろ大きいのだからな! フハハハハハハッ」
ファレット「じゃあ、ライディスもおっきいからだいぢんだ」
チェスター「うむ。まぁまぁだいじんだ。でもまだ12歳でおとなじゃないから、中くらいのだいじんだな」
ファレット「僕は?」
チェスター「私が王になったあかつきには、国で一番えらいだいじんにしてやる!」
ファレット「うんっ!!」
・・・・・・・。
ファレット「・・・なんてことがありましたね、昔」
チェスター「そっ、そうだったかな」
ファレット「大きい人ってただの大人ですよね? もしくは巨人?」
チェスター「私には覚えがないな。きっと他の誰かと記憶違いであろう」
ファレット「僕に大臣にしてやるなんて偉そうなことを言う人は兄上以外にいませんよ」
チェスター「忘れた忘れたっ! ったく、余計なことばかりよくも記憶しているものだな」
ファレット「ふふふっ。ただの思い出話ではありませんか」
チェスター「・・・お前は、時々意地が悪い」
ファレット「おや。人聞き悪いですね。僕は人に意地悪なんてしたことないですよ」
チェスター「私以外には、か」
ファレット「さて、どうでしょうね。ふふふっ」
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