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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 7-2

 満足な結果を誇示したクレスは邪悪な笑みを張り付かせたままで「勝者・クレス=ローレンシア」という声を背中に聞きながら、石作りの試験舞台を降りた。

 次に四角く切り取られた石の舞台に上がるリク=フリーデルスと間近にすれ違い、鼻を鳴らす。

 自分のライバルになるのは恐らくこの男だと直感的に感じていた。

 挑発に乗ることなく、リクは階段を上がって行く。

 

クレス「ふん、スカしちゃってサ。ホントは内心ビビッてるクセに」

 

 一度足を止めて振り返る。

 

「両者、準備はよろしいか?」

「ハイ」

「いいよ」

 

クレス「お前の実力とやらを見せてみなよ、リク=フリーデルス。僕にちょっとでも近づけるのかどうか、見定めてやるから」

 

 試験官室で両手の指を組み合わせ、そこに細いアゴを乗せる氷鎖女。

 

氷鎖女『才能でいうのなら……まずはクレス=ローレンシア』

   『そしてもう一人……』

 

「では、……始めっ!」

 

 リクの試験試合が今、スタートした。

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レイディ・メイディ 第7話

第7話:黒き魔術師・二人の天才

 説明が終わり、早速、試験試合が始まると主だった試験官となる教官たちは白薔薇志望の学徒たちが筆記試験を受けている建物の中へと消えていった。

 白薔薇試験場とは別に設置された部屋には水晶が3つ並んでおり、白薔薇試験場・赤青両薔薇試合場・黒薔薇試合場の様子が映し出され、反射して白い壁に映像を送っている。

 ある者は椅子に座って、ある者は立ったままでその3会場の様子を監視始める。

 そんなところに黒薔薇正騎士のアイビーが姿を現した。

 

アイビー「どうも。久しぶり」

ナーダ「あら、アイビーじゃない。珍しいわね」

ヴァルト「ん? アイビーか」

 

 彼ら三人はピタリと同い年の32歳。

 かつて養成所で抜きつ抜かれつ腕を競った仲だ。

まさに今現在の学徒たちと同じように。

 一見すると女性にしか見えない容姿のアイビーは、顔に似合わず妻子持ちの父親である。

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レイディ・メイディ 6-6

 第1回目、試験当日。

 正式に薔薇の騎士見習いとしてこの養成所に入団してから初めての試験になる学徒たちは一様に不安顔をしている。

 試験会場は普段は閉鎖されている、もう一つの敷地にあった。

 

アイビー「可愛いモンだね、ビビッちゃってさぁ」

 

 くすくすと人の悪い笑みを浮かべてその様子を見に来たのは、黒薔薇の正騎士・アイビー=レグン。

 

ジャック「あ、えと……アイビー……さん? アイビーさんも来てらしたんですね?」

 

 黒地に青い斑点のドラゴン「エリーゼ」から飛び降りて、手綱を樹にしばりつけている青年が声を掛けた。

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レイメイ 簡易キャラクター紹介2

DSCN2839.JPGヴァルト=グラファイト=イェーリング

32歳/男/身長:180/血液:A型/青薔薇教官/空月様のキャラ

現役の青薔薇騎士で中隊長を務める。ジャックの上司。
赤薔薇のナーダとは同期。

青薔薇候補生育成のために力を注ぐ教官でもある。
実直な性格。







DSCN2840.JPGナーダ=エリキシア

32歳/女/赤薔薇教官/希様のキャラ

現役の赤薔薇騎士で中隊長を務める、数少ない女性正騎士。
青薔薇のヴァルトと同期で候補生のときは互いに良きライバルでもあった。

赤薔薇候補生育成のために力を注ぐ教官でもある。






 

 

ニケ=アルカイック

実年齢150歳(外見13歳)/男/種族:妖精と人間のハーフ/白薔薇教官/希様のキャラ

ローゼリッタ女王の腹心。普段は13歳の少年らしい、好奇心に満ちた子供っぽい性格だが、実は150歳のおじいちゃん。知識を貪欲に追い続ける研究者で国内随一の白魔導師。

薔薇の騎士ではないが、特別に招かれた講師である。

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レイディ・メイディ 6-5

 訓練に戻ったメイディアをわっと取り巻きたちが囲

 

「今のが、メイディア様のお母様?」

「奇麗な方ね」

「素晴らしい馬車だったわ。あんなの近くで見たの初めて」

「メイディア様、もうお嫁さんになっちゃうの?」

「メイディア様…」

メイディア「おだまりっ!」

 

 突然の怒鳴り声に場がしんと静りかえった。

 

メイディア「いちいち騒がないでちょうだい! ワタクシはお嫁になんか行きません! 薔薇の騎士になってその名を馳せることでしょう。…貴方たちもそのつもりなのでしょう?! だったら、おしゃべりしていないで練習に励んだらいかが?」

 

 苛立ちをぶつけると取り囲んでいた者たちはクモの子を散らすようにそれぞれ練習に戻っていった。

 

メイディア「フー……

 

 現場に居合わせたリクが逃げて行く連中とは逆にメイディアにって行く。

 彼の怖い物知らずは今に始まったことではないが、よくもまぁあの状態のメイディお嬢様に平気で近づけるものだと周囲は半ばあきれている。

 彼は空気を読むのが下手なのに違いない。…かわいそうに。

 

リク「やあ」

メイディア「何? 貴方もいらしたの? 見世物ではなくてよ」

 

 声をかけただけで鋭くにらみつける。声まで刺々しい。

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レイディ・メイディ 6-4

 簡単に及ぶようでは教官は勤まらないというのに本気で考えている浅はかなメイディア。

 この半年間の間にもくだらない大作戦でずっと戦っている。

 もはや理由を覚えているかどうかも怪しいくらいなのだが、とにかく一度はギャフンと言わせたいもよう。

 真剣になって考えていると呼び出しがかかった。

母親が門の前まで来ていると。

 普段なら一も二もなく追い返されてしまうところだが、今日は日曜日。

娘と面会しても良い日である。

 呼ばれた方もこの門を開けて向こう側の母親のところへ直接会いに行っても良いワケだ。

 正門の前に馬車が止まっている。

 何も知らない学徒たちが「貴族の馬車だ」と興味津々に集まっていた。

 

ジェーン「メイディア様のお母様が来てるんですって! 見に行かない?」

モーリー「行く行く」

アン「あ、うん……

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レイディ・メイディ 6-3

 試験前々日。

 

氷鎖女「あー……えっと、明日は休みだからー……まぁゆっくりすると良いでござるよ。普段の疲れをとってゆっくりするもよし、緊張を解くために遊びに行くもよし」

生徒「先生、何かポイントとか攻略とかナイんですか?」

 

 挙手して一人の学徒が質問した。

 

氷鎖女「ああ、そうだった」

 

 これまた頼りなく、ポンと手をうつ。

 

氷鎖女「んーと、諸君に教えた魔術は2種類である。それを上手く使って立ち回ると良いでござる」

ジェーン「上手く使ってって……それしかないからそうするしかないんじゃないですか。それをどううまく使ったらいいんです?」

氷鎖女「どう使うかはそれぞれ考えてくれないと。その魔法しか唱えられない状況に追い込まれたときにどうするか……そういうことに頭をめぐらせてみて欲しいでござるよ」

ジェーン「そんなぁ。無責任ですよぉ

氷鎖女「大丈夫。今まで真面目にやってさえいれば、勝つでござる。ただ、今回は単なる勝ち負けだけで成績がつくワケではないから、そこのところは勘違いしないで欲しい」

 

 勝ち負けだけではないと聞いて、いくらか安心したため息が漏れる。

 

学徒「全然ポイントになってないですよ!」

氷鎖女「ん~? じゃあ試しに拙者と(みな)とで1度だけ、実訓練をしようか?」

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