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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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みやまよめな:8

 都がもう寝るというので、椿はまた衣類を持って廊下に出る。

 障子を閉めて、一息つく。

 

椿「都様……、あんなにやつれて、お可哀想に。お館様は何が気に食わないのかね? あんなにベッピンで優しくて、オマケに町人の救いの神さんじゃない」

 

 憤慨(ふんがい)。

ドスドスと怒りにまかせて歩く。

 

椿「皆が姫様、姫様って慕うから焼き餅だろか?」

 

 いきなり背後から、荷物を取り上げられ、

 

椿「あっ!?」

 

 振り向くと、そこには社。

 

社「これこれ、椿。父上の悪口を言って聞かれたらどうするつもりだい?」

椿「あっ!! やっ!! あのっ!! その…………」

 

 大パニック。

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▼ つづきはこちら

みやまよめな:7

都「うっ……ううん……」

 ハッとして、社「……いかがされましたか?」

都「う~、う~」 うなされている。

社「姉上っ」

 

 手を強く握り直してやると安心したように、また安らかな寝息を立て始める。

 

社「……姉上……。お美しい姉上……。社はいつも貴女のお側におります……」

 

 そっと額に口づける。

 

 

2,

 くる日もくる日も父は酒に浸りながら、娘をなじり続け、都は精神的にまいってきて、床につくことが多くなった。

 特に病というワケではなかったが、なにもかもが億劫(おっくう)で動きたくない。

 何も考えたくない。

ただ布団の中で一日が終わるのを待つ。

 その間にも「お告げ」はあったが黙っていた。

また予言めいたことを言えば、父は自分を恐れ、更に遠巻きにするに違いない。

 自分は何も語ってはいけないのだと思った。

 今朝も女が夜盗に遭う夢を見たが、口をつぐんだ。

見る夢が全て予言に結び付くワケではない。

今度もきっと違うと言い聞かせ、関与(かんよ)せずにやり過ごす。

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ジャックVS鎮!?

こないだ、ジャックと鎮に似たものを感じると言われました。
変人レベルが同じカテゴリなのかしらん?? わかんないけど。

そして、彼ら出会いそうで実は出くわしてない。会ったりしたら面白いなと思ってみたりということも言われまして、確かにあの二人、面識ないんだなーとこちらも改めて思いました。

一応、試験のときにクロエを襲った連中をジャックとガーネットが逮捕する場面があるので、鎮は「菜摘芽」として会ってはいるんですけどね。
氷鎖女先生としては、会ったことがない。
言葉も交わしていないし。

そんなワケで、対面させてみました。(?)

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▼ オマケなジャックVS鎮

みやまよめな:6

かけおち

1,

 母(妻)を亡くして、すっかり酒浸りになった父は、今日も朝からずっと飲んでいる。

 夜になってもまだ酒瓶を手放さない父をいさめにくる都。

心配で社もついてくる。

 

都「父様、そろそろ月も高くなって参りました。お酒も少し控えた方がよろしいかと……」

父「おお、おお。都か。うんうん。お前はよう、母に似てきたなぁ」

都「父様、そんなにあおっては、体に毒です」

 

 しかし、ちっとも聞いていない様子の父。

すっかりできあがっている。

 

父「ほんに美しくなった。それも妖術か?」

社「父上っ!!」

都「よい、社」

社「しかし、姉上…………」

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みやまよめな;5

5,

 それからまた1年後。都16歳。社15歳。

 

 社は毎日毎日、暇さえあれば剣の稽古に励んでおり、天賦の才もあって、かなりの腕前になる。

本来は、姉を守るためだが、父は「頼もしい、これで我が帯刀家(おびなたけ)も安泰(あんたい)だ」と大いに喜ぶ。

 幼少の頃は女の子のようだった社は、今ではすっかり男らしくなり、美少年になっている。

ただし、少し陰気なカンジ。

 社は自分の部屋の前に花壇を作り、白い花と青紫の花を育てている。

今日も朝の稽古がすむと花に水を撒く。

 そこへ女中の椿が水を汲んで、通りかかる。

 

端女・椿「社様、おはようございます。毎日早いですね」

社「おはよう、椿」

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みやまよめな 紹介

DSCN2830.JPGタイトル:みやまよめな

作成月日:平成15年8月~12月

 

帯刀(おびなた)家の女子は七つになると、“七つ参り”という厄除けの儀式を行わなければならない。

男子禁制の儀式に、禁を犯して弟・社(やしろ)がついてきてしまったことにより、狂いだした運命の歯車。

禁を破った幼い姉弟の前に現れたのは鬼。

弟は姉を守るために傷を負い、姉は弟を救うために鬼とある取引をすることに。

翌朝、目覚めた姉・都(みやこ)は予知能力を手に入れ、神からの授かりものと人々から崇められるようになる。

しかしその力の裏には、ある秘め事が隠されていたのだった。

 

DSCN2829.JPG恋、呪い、別れ。

その花を受取った者は…………

 

花言葉をちりばめた、和風伝奇物語。

漫画原作用にト書きで書いたものを某雑誌社に投稿して、賞をいただいた作品。
(画像はクリックで大きく、鮮明になります)

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みやまよめな:4

4,

 1年後。都15歳、社14歳。

 

 母は1年間の闘病生活にすっかり疲れ、衰え、日に日に弱っていった。

 数々の医者を呼んだが、一向に回復の兆しをみせない。

 荒々しく廊下を歩き、父は都の部屋に現れる。

 

父「都!! お前の妖術で何とかしろ!!」

都「無理です、父様。私は妖術など知りませぬ」

父「たわけっ!! 前にも村に流行った病を治したではないか!! それを自分の母が苦しんでおるときに無理とぬかすか!?」

都「以前、病を治したのは都ではございませぬ。医者でございます。都は、夢で見た草を医者にお教えしただけでございます」

父「同じことだわ!! 早く何とかせい!! さもなくば……」

 

 そこへ社が駆けつける。

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