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レイディ・メイディ 66-31
2008.10.13 |Category …レイメイ 66話
今起こった出来事を遅まきながら理解した鎮の方は視界が大きく開けていることで額当てがなくなっていることに気がついた。
しかも前髪が乱れてあちこち勝手な方向を向いてしまっていることに恐怖を覚え、とっさに人面瘡を隠して顔を背ける。
リク「!!」
だが遅かった。
上体を起こそうとしたリクは途中で息を呑んで動きを止めた。
今、チラリと見えたものはなんだった?
人の……顔?
リク『アレが……呪いの正体!?』
▽つづきはこちら
目にした瞬きの間にぞっと悪寒が全身を駆け巡り、急激な吐き気に襲われたが、歯を食いしばってこれを耐える。
今、全ての謎が一本につながろうとしていた。
醜いと顔を隠す理由。氷鎖女一族に醜い素顔をリクたちの前にさらしてやると侮辱を受けながら一方で美しく育ったという意味合いのことを言われていた。
矛盾していることが気になっていたが、こういうことだったのだ。
リク「大丈夫。俺はそんなの、平気だから。怯えないで、鎮」
人面瘡のある方を下に横を向いた鎮を落ち着かせるようにゆっくりと噛んで含める口調で言う。
そんなリクに返事をしたのは、別の人物だった。
ミハイル「そのカッコで怯えるなという方が無理だと思うぞ、天才少年・リク=フリーデルス」
リク「……アレ?」
声のする方向に首をねじってみれば、燃えるような紅い髪が特徴の保健医ミハイル。
腕を組んで仁王立ち。
その後ろに隠れるようにして立っているのは何故か、リクの彼女であった。
毛布はかかっているけど、現実には素っ裸な自分がいて、不可抗力で下敷きにしているのは部屋の主。
リク「あ、いや、これはね、違うんだよ。ホントに。今、大事な話をね、えっと……」
アン「…………………………」
ミハイル「そんな姿で話さなければならない内容とはどんだけ大切な話なんだかな」
白けた視線が心なしが尖っているような……?
リク「ははっ。やめて下さいよ。俺がそんな……」
試しに微笑んでみたが、保健医は絶対零度の無表情を保ち、微笑み返してはくれなかった。
マズイ。
違うのに。
本当に違うのに。
アン「…………………………」
あまりにあまりな衝撃映像にアンは倒れんばかりの蒼白で細かく打ち震えている。
口はと何か言いたげにパクパクしていたが、大きく息を吸い込むと発せられたのは言葉ではなく……
アン「きっ……きっ……! きゃああああぁぁあぁああぁ!!!!!」
……夜を引き裂く女性の悲鳴が教官用宿舎に響き渡ったのは、言うまでもない。
恋をしているのはアンただ一人。
なのに三角だったり四角だったり、恋は多難。恋は波乱。
フタを開けてみれば何でもないのに、波風は起こる。
それが恋。
ミハイル「……わいせつ物陳列罪で、リク=フリーデルス、逮捕」
リク「チガイマス、違うんですー!! 鎮からもなんか言ってー!?」
鎮「……逮捕」
リク「マジですか!?」
リク、今世紀最大の、がびん。
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●Thanks Comments
笑えるっ☆
リク=フリーデルスとんでもないことにっ(爆笑)
でも、これでリクに呪いの正体が明らかになっちゃったね...。
ヒサメ先生と少しは近づける仲になったのかも....(^-^)
ちょっと期待しとこっと☆
はい、ギャグです。
あれだけ散々シリアスしといてコレかよっ!?っていう^_^;
今後のアンとリクと鎮とクロエのニセモノ四角関係にもご注目下さい(笑)
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