親指さがし

前々から店頭に平積みで気になっていたけど、結局、手に取ったことのなかった山田悠介さんの本。
中古で購入。初めて読んでみました、親指さがし。
中高生には人気だが、大人には不人気のこの作家さん。
文章が下手だともっぱらの噂ｗｗ

我としては、ある程度、誰が何をしているくらいがわかって、作品の雰囲気を壊さない程度の力があれば、そこまで上手じゃなくても気にならない。
やっぱり、問題は、最終的に面白かったかどうかよね！
……ということで、噂は酷いけど、我は案外いけるんじゃないかと思ってました。

…………イケてました！
……………………別の意味で！！(笑)
たっ、たまらんｗｗｗ

以下、ネタバレ注意。

主人公・武たちが生まれてもいないような昔、別荘に一人で住む若い女性が、殺されてバラバラに解体されるという、凄惨な事件が起こった。
解体された女性の遺体は回収されたが、何故か左の親指だけがとうとう発見されることがなかった。

そんな世の中を震撼させた生臭い事件も、時代と共に風化して忘れ去られていく。
武が小学生のとき、その事件を基にした肝試しの遊び「親指さがし」の話題を仲良しの由美が仕入れてきた。
皆で円になって座り、親指を隠しながら、女性が殺されてバラバラになっていく様を想像する。
すると意識が殺された現場である別荘へ飛ぶことができると。
失われた親指を別荘の中で発見できれば、幸運が訪れる。
ただし、後ろから誰かに２回肩を叩かれることがあっても決して振り向いてはいけない……
現実に戻るときには部屋にある蝋燭を消せばいい。

興味本位に実行した仲良し５人組。
半信半疑であった噂が、事実として起こる。
あわてて蝋燭を消し、現実に戻る武たち。
無事に戻ってこれたと思いきや、言いだしっぺの由美だけが跡形もなく消え去ってしまっていた！

由美の失踪は、解決されることはなく、７年の歳月が流れる。
ハタチを目前にした彼らに突然、不幸は襲い掛かってきた。
２０年以上も昔に殺された女の呪いが彼らを恐怖のどん底へ突き落とす。

……というような内容で、設定的には好みです。
んがｗｗ
要所要所で笑かしてくれちゃって、もうｗｗｗ
武が由美の失踪の謎を追うために、バラバラ殺人事件の被害者のことを調べていくのですが、みんな、聞いてもいないことをペラッペラと親切にも話して下さるｗｗｗ
昔の血なまぐさい事件を嗅ぎまわる、若い男（主人公）で理由を聞いても隠し立ていている風であからさまに怪しいのに、村人や同級生だったという教師は、快くなんでも答えてくれる。
そして主人公が逆に聞かれて言葉に詰まっても、追求はしてこない！！
ご都合主義がたまらん、おかしいｗｗ

……面白かったです！！(笑)
これが、趣味仲間の描いたものであれば大絶賛だったけど、プロだからなぁ(笑)
うん、キライじゃないよ。
楽しかったよ。
犯人も聞いてもいないのにペラペラおしゃべりイイカンジ☆
カワイイというか何と言うか……ニコッ。

……あとあの有名なリアル鬼ごっこも買ってしまったんだけど……
読める自信がなくなってきました……
リアル鬼ごっこは、代表作だから当たり前の意味で面白いんだろうなとは思うんですが。
最初にチョイスしたのが、ちょっと失敗だった……か……な？(笑)
いや、でも楽しかっ……うんっ！！！